WiCAN 千葉アートネットワーク・プロジェクト

2015年7月31日金曜日

団地カフェ第4回と高浜6丁目夏祭りの報告

こんにちは!WiCAN広報部です。

今回は最近の活動のご報告をさせていただきます。

まず、先日7/18()に高洲第一団地第2集会所にておこなわれた「団地カフェ 第4回」のご報告です。

これまでは児童公園で開催していたのですが、今回は暑さを考慮し、団地カフェ初の室内開催となりました。児童公園そばの集会所が会場となりました。実は8月以降、ここがWiCANの拠点になります。
天気予報によると晴れのはずが、当日はあいにくの小雨…。その影響もあり、これまでのほど多くの方はお見えになりませんでしたが、その分来て下さった方々とのコミュニケーションを深めやすかったように思います。




今回もリピーターの子どもたちがたくさん!これまでは小学生世代ばかりでしたが、今回は中学3年生の女子2人もカフェに来てくれました。メンバーと青春トークで盛り上がったようです!
子どものお迎えにきたお母さんと、メンバーがお話するシーンも。お子さんからは、「子どもからお年寄りまでいろんな人が来るカフェなんだよ」と団地カフェについての情報を聞かされていたとか。子どもにそれが魅力として伝わっているのはうれしいことです。


また今回はリサーチを意識して、会話の中での質問項目をあらかじめ用意しておきました。相手の方が団地に引っ越してこられた経緯や’70年代の思い出、普段の生活スタイル、特技など、ご本人が気づいていない「その人らしさ」を引き出せるような質問になるよう意識しました。

「インタビューのようなかたい雰囲気になってしまった…」というように、用紙に書き込みながらの会話に不慣れなメンバーも多かったようです。回を重ねて改善していければと思います。


また、「室内開催になり、外から見てカフェをやっていることがわかりにくかった」という指摘もありました。前にも書いたとおり、集会所がWiCANの拠点になりますので、メンバーは夏休みを利用して、リノベーションも行う予定ですので、空間的にもできるだけオープンな雰囲気を出せるよう工夫していきたいです。拠点についてはまたご報告いたします。

今後も「団地カフェ」は継続予定ですが、もうそろそろカフェ以外にもWiCAN独自の、アート要素を含んだコンテンツを考える必要があると感じています。ミーティングを重ねて内容を詰めていく予定です。

暑さに負けず、夏休みも楽しく元気に活動したいと思います!!




さて、続いては、カフェ屋台と共に参加した、7/25()「高浜6丁目夏祭り」のご報告です。

この夏祭りへの参加は、「我々の地区の夏祭りに、カフェ屋台でコーヒーを出してもらえませんか」という高浜6丁目の自治会の方からのご相談から決まりました。

高浜6丁目は、千葉大学サテライトキャンパス美浜の近所に位置する、戸建て住宅街の地区です。
当日は夕方にも関わらず気温が非常に暑かったですが、夏祭り会場は帰省中の親子連れも多く、にぎやかな雰囲気。
かき氷やたこ焼き、カレーライスなど、私たちのアイスコーヒー以外にも、自治会の人が用意した様々なお店がありました。
アイスコーヒーには「おいしいよ!」という声をたくさんいただきました。ありがとうございます!


日が落ちると、盆踊りがスタート!
私は今回の夏祭りが盆踊りデビューでした!上手なおばあさんをお手本にしながら、ぎこちなくも真似を続けると、だんだん踊りの動きのパーツとその順番がわかってきて、楽しい!!最後には、メンバーみんなで盆踊りの輪に加わる微笑ましいシーンも()



戸建て住宅街は、各戸での世帯の出入りが少ないため、集合住宅以上に、住民の高齢化が顕著で、空き家も増加しているように感じました。地域に若い年齢層の方が減ってきていることもあり、今回の夏祭り含め、地区のイベントの準備・運営はほとんど年配の方々でおこなっているそうです。
自治会の方によると、「今回のように若い大学生が地域に出てきて活動してくれるのは非常に嬉しい」とのこと。私がお話をうかがった方は、「私たちがこうやって地域で活動している姿を、人数は少ないけれども、若い人たちに見てもらって、この地域の将来につながる思いが伝わればいいなと思っています」とおっしゃっていました。
住民のみなさんの地域への愛が感じられ、また、私たちのような外部の人間も快く歓迎してくださり、非常に楽しい雰囲気の夏祭りでした(^^)





今後のWiCANの活動にも乞うご期待くださいませ~!

2015年7月30日木曜日

今年も開催!カフェkaiki 2015 のお知らせ

みなさんこんにちは!
暑さが厳しくなってきましたが…いかがお過ごしでしょうか?

 さて、2011年度より「千葉市民ギャラリー・いなげ」にて実施させていただいている“カフェkaiki”。今夏も期間限定でオープンすることになりました!「創造海岸いなげ展」「千葉市中学校美術部展」との同時開催となっております。 

日時:2015年 8月11日(火)、12日(水) 
    12:30~16:30(時間内出入り自由)

場所:千葉市民ギャラリー・いなげ 旧神谷伝兵衛稲毛別荘 テラス
※雨天時はギャラリー・いなげ一階ロビースペースでおこないます。

○●入場・飲み物無料●○







 かつては海岸線が広がり、海水浴や潮干狩りに訪れる人々で賑わっていた稲毛。また閑静な別荘地としての土地柄から、多くの文人が作品の執筆に勤しんだ稲毛。カフェkaikiは、そんな歴史ある稲毛という土地に思いを寄せる人々との交流の場として始まりました。

  カフェ期間中、地図ノートというものをスペースに用意しています。このノートは、訪問して下さった方々に、現在の稲毛の景観と照らし合わせながら、この場所にかつてあったものや、思い出の場所などを書き込んでもらい、みなさんと一緒に稲毛に関する記憶を蓄積していくためのツールです。
 
 また、地元の方だけでなく、初めて訪れる方にも稲毛という街について知ってもらえるような工夫も。地図ノートに書き込んでいただいた情報をもとに、稲毛のおすすめスポットや今と昔の景観を載せて編集したフォトブックをご用意しています。


 当日は、子どもからお年寄りまで、世代を問わず大人気のレトロなかき氷器「ツヱッペリン号」と、昨年度WiCANが自作したおしゃれな「カフェ屋台」も登場!つめた~い、こだわりの飲み物をご用意してお待ちしております。ぜひお気軽におこしください(^^)




2015年7月15日水曜日

第4回団地カフェのお知らせ

こんにちは!

今週末7/18()、好評を頂いている「団地カフェ」の第4回目を開催することになっております。

今回は暑さを考慮し、高洲第一団地第2集会所が会場になります(前回会場の児童公園のすぐそばです)。

自作した屋台を使って、大学生たちがコーヒーやジュース、かき氷などを用意してお待ちしています(原価50円~100円程度をいただいております)。
千葉大学とUR都市機構の共催によるコミュニティイベントです。団地にお住まいの方も、そうでない方も、お散歩やお買い物のついでに、ぜひお気軽にのぞいてみてください!

詳細は以下の通りとなります。

日時…2015718日(土) 15:0017:00

会場…高洲第一団地第2集会所


※室内での開催のため雨天決行予定ですが、台風11号の影響で警報が出ている場合はやむを得ず中止になる可能性があります。万が一中止の場合は、カフェ当日13:00までにこちらのブログサイトにてご連絡致します。



2015年7月6日月曜日

第3回団地カフェの報告

こんにちは!

6/28()、高洲第一団地で第3回団地カフェを開催しました。
雨予報が心配されましたが、当日は天気に恵まれ、無事に屋外でカフェを開くことができました。

カフェオープン1時間前、WiCANメンバーが準備のために会場の児童公園に到着すると、子どもたちが遊んでいました。声をかけてみると、「今日カフェがあることを知って、みんなで来たんだよ」とのこと。どうやら今回のカフェを楽しみにしてくれていたようです(^^)


カフェでは、昔ながらのかき氷器「ツヱッペリン号」が今年度初登場!普段のお祭りのかき氷とは違う楽しさが生まれるよう、イチゴやメロンのシロップ、黒蜜、きなこなど、かき氷にかけるものを数種類用意し、自分の好きな味にアレンジできるようにしました。お年寄りから子どもまで大人気!

かき氷器「ツヱッペリン号」


リピーターで訪れてくださる方もいらっしゃいました。今回も学生とお話を楽しんでくださったようです。


今回は前回以上に子どもが多くカフェに訪れてくれました。
私たち学生が感じたことをお互いに共有しながら、子どもばかりでなく、お年寄りまで、多世代の人々が気軽にふらっと立ち寄れる場づくりを意識していきたいと思います。

今後はアート的なしかけ作りも視野に入れながら、少しずつ団地での活動を展開させていく予定です。


次回もぜひお楽しみに!

2015年7月3日金曜日

石田和人さんワークショップの報告

 
 先日6月20日にプロダクト・デザイナー石田和人さんのワークショップ授業を体験しました。
石田和人さん

最後のワークショップ授業のテーマは今年度の団地でのプロジェクトに合わせた「ケイジバン」のデザイン。

事前にグループごとに団地の課題や掲示板についてのリサーチをおこない、そこで見出した課題の解決のためのケイジバンのアイデアを30案ほど出し、ワークショップ当日に発表、その後、各グループで最終的にアイデアを1つにまとめていくという内容の授業でした。



まず、4つの班に分かれて、 事前にリサーチとアイデア出しを行いました。

リサーチは、団地の課題や掲示板について、現地調査やインタビュー、文献を通して行いました。団地の掲示板が実際どのように使用されているか現地を歩いてみたり、UR管理事務所の方にお話を伺ったりしました。団地の課題や、掲示板の事情などを知っていきます。

リサーチから得られた課題の解決に向けたアイデアを考えるため、視点が広がるよう、石田さんに提示していただいたいくつかのキーワードを参考にしながら考えていきました。

僕は普段アイデアを考える際に、現実的に可能かどうかというフィルターをかけてしまい、アイデアがなかなか広がらず、つまらないものになってしまうことが多いのですが、これらのキーワードによって意識的に視点を広げることができ、とても新鮮でした。
ワークショップ当日は各班が事前のリサーチ内容とケイジバンのアイデア30個を発表するところから始まりました。

発表は石田さんにコメントをいただきながら進みました。「自分たちの発表は外部の人に伝わるものではなかったな」「リサーチとアイデアがあまり繋がってなかったな」という反省点や、「このアイデアにはこういう側面もあったのか!」「自分たちのグループのアイデアには共通してこういう特徴があったのか!」などグループのメンバーだけでは気づくことができない、客観的な視点を得ることができました。

プレゼン発表の様子


 午後は石田さんが実際にデザインした仕事のアイデアが、それぞれどのような経緯で生まれたのか、具体例を紹介してもらいました。

それを参考にしながら、各班ごとに自分たちの30個のアイデアを改めて見直し、1つのアイデアにまとめていきました。このプロセスでは石田さんと方向性を相談し、アドバイスをもらいながらアイデアをディベロップしていきました



アイデアをまとめている様子

最終的に発表されたアイデアをいくつか紹介します…

 
①電車と本棚の機能、掲示板の要素を組み合わせて出てきたアイデアです。

人の目を引き、交流の場を作ることが目的です。

本棚の機能を活かし、掲示物のアーカイブが可能で、住民が古本を持ち寄ってストックしたり、住民が好きなことを書き込める自由帳ノートもあります。そしてそれが電車のように団地に設置した駅を回ります。

アイディア発表の様子①


 ②『ノロノロくん(仮)』

「掲示板を飼う」というコンセプトのもと、団地の人に掲示板に愛着を持ってもらうことを目的としてデザインしました。

どこか頼りないところがあり、世話を焼きたくなる掲示板です。

ボディに掲示物を貼ったり、自分が掲示したいものをノロノロくん(仮)の口からポストのように投函することで、住民からの情報の発信も可能です。



最終アイディア②ノロノロ君(仮)

石田さんは「デザインは名詞からではなく、動詞から考えることが大切だ」と仰っていました。

デザインをする時にデザインする「モノ」のことばかり考えるのではなく、それを実際に使う「ヒト」の動きを想像したり、「ヒト」が関わることで何が起こるかを考えることが重要だということ、そしてそうすることで、既存のモノにはない、新しいアイデアは生まれるということなのだと思います。

今回最終的にまとめたアイデアはどれも、既存の「掲示板」のデザインとはかけ離れたものばかりでした。それらは掲示板の周りで何が起こるか、何をしてほしいかを考えたからこそ生まれたアイデアだと思いました。

また、ワークショップ後の学生による振り返りでは、

「リサーチにはいろいろな方法があることに気づくことが出来た。
「リサーチをしっかりしてからだと、根拠のあるアイディアを出しやすいことに気づいた。」
「一人では決して出ないようなアイデアも、メンバーとの話し合う中で出てきてとても楽しかった。」
「自分が実現不可能に感じるものでも、見方次第では実現できることに気づいた。」

など、新しい視点を獲得できたとの声から、

「リサーチとアイデアをうまくつなげられなかった。」
「発表時、高洲団地について何も知らない石田さんに向けての発表であることをもっと意識するべきだった。」
「アイデアの幅が狭かった。」

などの反省点も多くでてきました。

今後のWiCANの活動では、今回のようなアイデアの生成過程を意識し、振り返りの中で出てきた反省点も踏まえながら、一般的な視点とは違う、新しい提案をおこなっていきたいと思いました。

今回で年度始めのワークショップ体験授業は最終回でした。

そしてこれから本格的に今年のプロジェクトに入っていきます。

一連のワークショップ授業で学んだことを意識しながら、実りある活動をしていきたいと思います。乞うご期待ください!!