みなさんこんにちは。
2月14日にカルチュラル・カフェvol.3を開催しました。
「地域に入るとき、人とつながるとき」というテーマで、ゲストに社会学者の岸政彦さんをお招きしました。
全体は三部構成で、第一部ではWiCANの活動紹介、そして岸さんからは、地域に入る上で考えるべき課題である、表現するということの問題点、表現することと暴力の関係性、地域におけるフィールドワークとは何か、などについてお話をいただきました。
第二部では、岸さんのお話を受けて、WiCAN代表の神野先生、これまで何度かWiCANと一緒にプロジェクトに取り組んでいらっしゃる、アーティストの岡田裕子さんの三名によるトークセッションが行われました。
トークセッションのようす |
第三部では、WiCANメンバーが腕を振るって作った、千葉の郷土料理をメインとしたお食事とともに交流会が開かれました。フラットな雰囲気の中で、岸さんや岡田さんを始め、様々な参加者の方と語り合うことができました。食べるものがなくなっても話が尽きないほど、充実した会となりました。
参加者の方々のご意見を伺ってみると、「『表現は暴力になりうる』という言葉が印象的であった」、という方が多くいらっしゃったようです。
「美術は水面に石を投げ込むようなもの」という言葉があるように、美術が社会の中の既存の秩序や構造を揺らがせるような場合があるかもしれません。そんな美術が日常生活に入っていくとき、その表現は暴力になりえないか、人を傷つけることになっていないか、そういった視点の重要性、想像力の必要性を感じさせられました。
一方、美術や表現があるからこそ気づかされることもあるのではないか、という意見もあり、「石を投げ込むこと」の大切さについても考えさせられるトークの内容でした。
WiCANメンバーも、この会を通して新たな気づきや考え方が生まれたようでした。「普通のことを普通に思って何が悪いのか?」という問いから、「普通ってなんだろう?誰にとっての普通なんだろう?」と改めて考えました。
様々な立場の人がいること、そして様々な考え方があること。それらを踏まえて私たちはどのように活動していくべきか考えさせられる、とてもよい機会となりました。