千葉アートネットワーク・プロジェクト

2015年6月17日水曜日

関美能留さんワークショップ報告

6/6(土)、舞台演出家 関美能留さんによるワークショップ授業を体験しました。

今回のメイン・テーマは、オーディションと配役!
そして演目は、みなさんご存じ『桃太郎』!
桃太郎の登場人物(桃太郎、犬、猿、キジ、鬼、おじいさん、おばあさん)の配役を決めるオーディションを行い、最後は実際にその配役で『桃太郎』を演じてみる、という内容のワークショップでした。

舞台演出家の関美能留さん


まず、AB2チームに分かれ、それぞれ他のチームの主役(桃太郎役)を決めるオーディションを企画します。桃太郎らしさって何だろう、そもそもの桃太郎像って絶対的なものなのかな、など桃太郎についての考えを深め、具体的にどんなことを課題として応募者に課すか、それぞれのチームで話し合います。

両チームで審査内容がまとまったら、実際にオーディションをします!

まずはAチームが審査員としてBチームに課題を出しました。Aチームの課題は、「もし桃太郎が万引き現場を目撃してしまったら」、「もし桃太郎が交通事故現場に居合わせたら」など、あるシチュエーション設定をして、三人一組(うち一人は桃太郎として)で演じてもらう、というものでした。

「自分」ではない「桃太郎」をいうキャラクターを演じながら、審査員に求められていることを考えつつ、即座に行動にうつしていくのはなかなか難しい…。

攻守交代。今度はBチームが審査員です。Aチームに対して、全員が桃太郎という設定の下、鬼をどうやって倒すかを五人一組で会話してもらったり、鬼を倒した直後の決め台詞・決めポーズを演じてもらったりしました。

みんな「桃太郎」という共通のキャラクターを演じているのですが、人によってまったく雰囲気の違う桃太郎となっていて、しかもどれもありそうでおもしろかったです!

迫真の演技

桃太郎として四人で会話

続いて、各チームでオーディションの内容を踏まえ、相手チームの中で誰が桃太郎としてふさわしいか、また、主役の桃太郎を盛り立てるためには、誰をどのように配役したらよいか話し合いました。
AチームからBチームへの課題が1つだったのに対し、Bチームは全部で4つの課題をAチームに課したのですが、多くやれば決めやすいというわけでは全くなく(関さんもそう仰っていました)、課せば課すほど個人の一長一短がより明確に感じられ、配役決定にますます迷ってしまう、という一面もあったようです。

そして配役発表!お互いのチームがどういった理由でその配役にしたか、期待する『桃太郎』像を伝えます。自分がどのように評価されていたのかを知り、これから演じるにあたって何が期待されているのかについて考えることになります。

コンビでキジ役に選ばれたメンバー二人

最後に、ほとんどぶっつけ本番で各チームが『桃太郎』を披露!驚いたことに、なんとか形になりました()。チームごとに『桃太郎』劇のテイストが異なっていて、関さんから伺った「キャストによってその演劇の9割は決まる」という言葉を実感させられました。


鬼との決闘シーン!

鬼を退治した桃太郎

後日、ワークショップを振り返るミーティングの中では
・オーディションのときに何が求められているのかが分からなくて不安になった。個性とは何か考えさせられた。演劇に取り組む時には、他者からの評価や指摘を受け止め、反映させていくという他者との関係性が重要だと感じたが、それは演劇だけでなく、日常生活でも同じだと思った。
・オーディション内容を踏まえて、配役をグループ内で話し合っているときに、自分は誰がどの役にふさわしいのか全く検討もつかなくて、人を見る目がないのかもしれないと思った。モノや人の価値をどう見出すか、どうやって決めるのか。自分自身の価値観の下で判断できるようになりたい。
などの感想が出ました。

人は場所や状況に合わせて日々ほぼ無意識的に演技しているのだと思いますが、意識的に、しかも自分ではない別の人物を演じる機会は私たちにはあまりないので、普段は使わない脳の部分を、普段とは違ったスピードで使う感じがして、新鮮味あふれるワークショップでした。また、照れて演技なんて出来ないんじゃないのかと考えていたのに、自然と、楽しくやれたのは、一緒にやる人たちとの信頼関係や、それを元にした場の雰囲気があってのことだとあらためて気づかされました。こうした学びが今後の活動に活かせたらと思います。


次回で年度始めのワークショップ体験授業は最終回。デザイナーの石田和人さんをお招きして、団地の掲示板デザインのアイデアを考えてまとめていく、という内容になる予定です。

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