WiCAN 千葉アートネットワーク・プロジェクト

2012年11月19日月曜日

鑑賞プログラム考案チームの活動

今年度のブログ初登場の鑑賞プログラム考案チームですが、こちらのチームは、千葉市美術館と千葉市内の小学校と連携し、小学生の美術館での鑑賞教育を行いました。
7月から準備を重ねたプログラムが今月にひと通り行われましたので、これまでの活動を報告します。

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今回の鑑賞プログラムでは、千葉市内の小学校の3〜6年生が、現代アーティストの須田悦弘さんの個展を訪問しました。
須田悦弘さんの作品は、植物をモチーフにした精巧な木彫でできています。しかし、その作品をただ展示するのではなく、作品を展示する空間そのものをインスタレーションとして扱うことが、須田さんの作品の大きな特徴となっています。
そのような須田展を小学生が観ることを、どのような学習につなげられるかが、このプロジェクトの要点となりました。

▼7〜8月 展示作品に関する調査
須田悦弘展での鑑賞授業に先立って、須田作品への理解を深めるため、千葉近県で須田作品が唯一常設されている原美術館で展示を鑑賞したり、文献調査を行ったりしました。

▼9〜10月 プログラムの考案
小学生の須田悦弘展の訪問を、よりよい学びにするためのプログラムを組み立てていきました。小学校の先生にも参加していただきながら、打ち合わせを重ねました。
その結果、3・4年生は「須田作品から感じたことを言葉にする」ことをポイントに、また、5・6年生は「須田作品に見られる空間への意識」に焦点を絞ってプログラムを行うことになりました。

▼11月 小学生の美術館訪問と、それに関連する授業
某日1 小学校での事前授業
美術館そのものや、須田作品への関心を高めるための授業を行いました。


某日2 美術館での鑑賞授業当日
小学3年生から6年生の児童が千葉市美術館で行われた「須田悦弘展」を観に来ました。
グループごとに大学生と美術館のボランティアさんが付き、作品を一つ一つまわりながら鑑賞をしていきました。
児童たちからは作品から「展示の仕方が不思議」「一人で作品を観る場所では緊張した」など、様々に感じ取ることがあったようです。学生はそれらの言葉を拾いながら、「なぜそう感じるのか」や「そこには作者のどのような意図が感じられるか」といった問いにつなげ、児童が須田作品についてさらに掘り下げて考えられるように努めました。


某日3 小学校での事後授業
作品の鑑賞をした経験を、美術館だけで終わらせるのではなく、それぞれの小学生の日常につなげるてもらうために、事後授業を行いました。
美術館で作品を見て、感じたことや考えたことを他の人に説明したり、それをもとに作者の意図を考えたりしました。


para

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